【シドニー15日AAP】 連邦議会は15日、以前から計画案が上がっていたシドニーの第2空港建設案を可決。正式に建設が決定した。オーストラリア経済の活性化につながると期待の声が上がる一方で、騒音や健康問題などの懸念も広がっている。
シドニー第2空港が建設されるのはシドニー西部リバプール市内にあるバッジェリーズ・クリーク。連邦政府は、2.5億ドルの予算で2016年の着工を目指す。空港建設に伴い、2035年までに3万5000人の雇用が見込まれ、国内総生産(GDP)が2060年までに240億ドル上昇すると予想している。最初の飛行機が新空港から飛び立つのはおよそ10年後の見込み。
マノウン・リバプール市長は、「今後20~30年のオーストラリアを形付ける計画となる。今後、鉱山資源部門が縮小する可能性があるのなら、政府は経済活性化に向け引き続き投資をする必要がある」と述べ、第2空港を歓迎するコメントをした。
一方、近隣するブラックタウン市のバリ市会議員は、シドニー西部の住民の健康水準は沿岸部に住む人々のそれと比較してかなり低いのに、新空港ができればこの問題が悪化することにつながるのではと懸念を表した。
新空港は24時間運用となる予定。現在のシドニー(キングスフォードスミス)空港は午後11時から午前6時までは閉鎖されている。