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HIVウィルス 骨髄移植で消失?

【シドニー19日AAP】   シドニーで骨髄移植を受けたHIV感染者の男性2人から、エイズを発症するHIVウイルスが消失したとみられる。

非ホジキンリンパ腫のシドニーの男性は2010年、HIVウィルス耐性遺伝子を持つ提供者から骨髄移植を受けた。一方、2011年に急性骨髄性白血病の男性に提供された骨髄には、同遺伝子が存在しなかった。移植から3年、2人は抗レトロウィルス療法を継続しているが、HIVウィルスは確認されていない。

19日、オーストラリア国内で初めての症例とされる研究結果は、第20回国際エイズ会議の一環であるHIV治癒シンポジウムで発表された。

ニューサウスウェールズ大学のクーパー教授は、「骨髄移植による免疫反応がこれほど強い抗HIV効力を持つことは、非常に重要な手がかりであり、同様な治療法が開発できれば」と話した。

HIV陽性患者と一致する骨髄提供者を探し出すことは非常に困難であり、提供者が見つかっても、白人種の1パーセント以下に確認される耐性遺伝子が存在する可能性はさらに少ない。このためHIV治癒のコミュニティで、同遺伝子を持つ人を特定し、骨髄提供が可能であるか確認する動きがあるという。

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