【シドニー12日AAP】 NSW州シドニーで山火事に伴う大気汚染が拡大するなか、専門家たちは深刻な健康被害について懸念を示している。11月の一か月で、大気の状態が「悪質」と記録されたのは約半月分となる15日間となり、過去最高だった。
NSW州内の病院では診察の割合が30%増となり、学校では休憩時間の外出が制限されるなど影響が出ている。今月10日は、肺や血管に侵入する汚染物質PM2.5のレベルが、安全基準の10倍に達するなど、汚染問題が深刻化している。
大気化学専門のメルボルン大学のシルバ博士は、特にPM2.5などによる大気汚染は長期的な健康被害の増加を引き起こす可能性があると指摘。 気候変動対策が行われなければ、状況は今後さらに悪化すると懸念を示した。