【キャンベラ8日AAP】 オーストラリア国内で4月に行われた血液検査の件数が、前年同月より60%減少したことが分かった。病理学者やがんの専門家たちは、自粛のため家にいることも重要だが、行う必要のある検査は行われるべきとの考えを示した。
王立病理学大学のグレーブス氏は「慢性的な症状があったり、心配な状態がある場合には、速やかに一般開業医(GP)の診察を受ける必要がある」と述べ、検査数が60%減少したことに懸念を示した。
一方、がんカウンシルのアランダCEOは、がん診断の報告件数も減少していると指摘。クリニックなど医療機関では、ウイルス感染の拡大から患者を守るための対策がとられているとした上で、「ウイルスの心配も必要だが、他の健康問題を無視すべきではない」と述べた。