【シドニー26日AAP】 昨年12月にシドニーのカフェで起きた人質事件の陪審でテロの専門家は、事件を予測するのは極めてむずかしかったとの見解を示した。犯罪ネットワークの介入しない、犯人による単独の犯行だったことがその理由だとしている。
オーストラリア国立大学のクラーク・ジョーンズ教授は、モニス容疑者に精神疾患があったことが予測不能な行動の原因だったとの見解を述べたほか、ローウィー研究所のロジャー・シャナハン助教授は「ISの信奉者ならば中東へ行ったはずだ」と述べ、同容疑者による一連の行為はテロではないとの考えを示した。
また、殺人事件の従犯者だったモニス容疑者に対し保釈が認められていたことを問題視する声が上がるなかで、保釈を認めた公訴局の弁護士2人についてメディアが名前の公表を求めたが、州検死官は弁護士らの身の安全を考慮して名前を匿名にするよう命じた。