【メルボルン1日AAP】 VIC州の麻酔科医たちが、医療現場で使用する個人用保護具(PPE)の「適合検査」を義務化するよう、連邦や州の保健省に求めていることが分かった。麻酔科医は、呼吸困難に陥った新型コロナウイルスの患者に麻酔を投与したり、同ウイルスの重症患者と対面で接する機会が多い。
マスクの適合検査では、空気感染するウイルス粒子が貫通するかなどを調べる。マスクの上からスプレーなどを吹きかけ、臭いや味がするかしないかを調べることもある。これにより、医療従事者たちは、マスクの正しい着用方法も同時に学ぶことが可能だ。その際、異なるサイズやメーカーのマスクを試せるのが理想だという。
オーストラリア麻酔科医協会(ASA)は、独自にマスクの適合検査を実施し、全体の約3分の1が最初の検査で不適合となったとしている。また、現在VIC州の麻酔科医の多くが、自費でマスクの適合検査を受けているという。ASAのノウ会長は、連邦や州の保健当局がASAによる提言に耳を傾けていないと批判。「十分な財源や資源がない」と返ってくるだけと話した。