【シドニー2日AAP】 世界保健機関(WHO)は、ブラジルで流行中のジカ熱を世界的緊急事態と位置付けた。感染した妊婦と出生異常との関連が疑われており、連邦政府はジカ熱感染が認められる22か国への渡航を控えるよう勧告している。
医療昆虫学者のキャメロン・ウェブ医師は、感染国への渡航変更が困難な人に対し、オーストラリア国内で入手可能な虫よけ剤を早朝に塗布するようアドバイスした。媒体とするネッタイシマカは国内でもQLD州最北部に生存することから、ウェブ医師は「毎年同地域で流行するデング熱と同様に、小規模なジカ熱の対応準備は整っている」と話した。
シドニー西部医療ネットワークで感染症予防・管理を担当するリン・ギルバート教授は、感染者の80%が症状を現わさないことから、国内に診断未確定のジカ熱感染者がいる可能性が高いとしたうえで、「QLD州最北部を訪れたりしない限り、感染の危険性は非常に低い」と話した。