【シドニー22日AAP】 グリーンズ(緑の党)がソフトドリンクに20%の砂糖税を導入する提案を示したことについて、ナショナル・ハート・ファンデーションやオーストラリア・メディカル・アソシエーションなどの医療団体は、「オーストラリアの肥満危機に取り組む第一歩だ」として、これを歓迎する姿勢を示している。
グリーンズのナターレ党首は、オーストラリアの子供の3人に1人が肥満だとして、将来、国内の平均寿命は短くなると説明。同党首は、「少しの値上げがソフトドリンクの消費を抑え、肥満や心臓疾患を減らす」と訴えた。また、含まれる砂糖の量で課税が決まるため、製造メーカーが砂糖の量を減らすことも期待できるとしている。
最新の調査によると、オーストラリア人が摂取する砂糖の30%がソフトドリンクによるもので、砂糖税を導入すればこれを12%削減できるという。グリーンズは砂糖税で1600人の命を救うことが可能で、向こう20年間で医療費6億900万ドルの削減につながるとしている。一方、与野党はともに、現時点で砂糖税の導入は支持しないとしている。