【シドニー20日AAP】 オーストラリア健康福祉研究所(AIHW)の調べによると、50歳を越したオーストラリア国民による大腸がん検診の受診率が、“著しく”低いことが明らかになった。検診対象となる男女220万人のうち、受診したのは37%にとどまったという。
2013年1月から2014年12月までの約2年間で、全国大腸がん検診プログラム(NBCSP)で受診した人が検診対象者の37%と、前回の36%に並び低い水準となった。NBCSPは2006年に開始され、国内の50~74歳の人を対象として2年に1回の受診を奨励している。
受診率は2007年の43.5%をピークに年々低下しているが、2025年までに検診率を75%まで引き上げたいとするAIHWは、プログラムの見直しが必要との見方を示している。オーストラリアでは大腸がんはがん疾患のなかで2番目に多く、2014年には3万5000人が検診の結果陽性となり、精密検査を受けている。