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多数狙うテロ 政府が対策の見直し命令

【キャンベラ22日AAP】  連邦のターンブル首相は、テロ対策コーディネーターのグレッグ・モリアティ氏を含む関係当局に対し、オーストラリア国内におけるテロ対策の再度見直しを命じた。特にフランスのニースで起きた事件のように、公共の場における不特定多数を狙ったテロの対策強化を図ることが目的とみられる。

ターンブル首相は22日のラジオ番組で、ニースのテロ事件や、シドニーのカフェ襲撃事件の詳細が審問により明らかにされたのを受け、不特定多数の人が集まる場所を狙ったテロ事件の対策が早急に必要との考えを示した。また、急激に過激化する“一匹狼”が増え、取締りが一層困難になっていることも指摘した。

今後、関係当局は精神疾患や犯罪歴なども含め、監視対象者リストの見直しを迫られるとみられる。モリアティ氏は、「テロの脅威は根深く、世界的かつ多面的な問題」と述べ、一筋縄では解決しないとの見方を示した。さらに「安全が保障された、結束力のある国造りの必要性について首相と話し合った」と述べた。

オーストラリアのテロ警戒レベルは2014年9月から“Probable(起こる可能性がある)”となっており、これはオーストラリア国内において、テロに関心を示したり、または実行する可能性のある人物や団体が確認されたことを意味している。

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