【シドニー17日AAP】 NSW州政府は、シドニー南西部にある自閉症の児童らが通う施設ASPECTで、同施設に通う13才の少年が教員らから虐待されていたとする報告を受け、関係当局に対し調査を進めるよう命じた。少年は屋外に設置された檻のような場所に閉じ込められていたとみられ、同様の苦情が他の保護者からも寄せられているという。
NSW州のピッコーリ教育相はABCの番組「7.30」による報道を受け、学習・教職・教育水準委員会などに調査を命じたほか、警察や保護者などからも事情を聞くとみられている。同教育相は「児童に対する不当な扱いは、深刻に受け止めて速やかに調査が行われるべき」と述べた。
一方、ASPECTのトレバー・クラーク代表はこれらの報道を否定しており、「いかなる状況においても、教師が自閉症の子どもから目を離すことはない」と話した。さらに施設として独自の調査を実施したことを明かし、「教師が監督していなかったという、我々と異なる見解があるのは残念」と述べた。