【アデレード6日AAP】 SA州は先週、強い嵐によって全土で停電に見舞われた。専門家らは、国内最大の電力供給システムがきちんと働かなかったことを理由にあげた上で、今回の出来事から学ぶことが重要だと話す。
先週の嵐で州中北部にある23機の送電塔が破損し、州全土で停電となった。アデレードは数時間以内に電力がほぼ復活したが、1日以上電気のない生活を余儀なくされた遠隔地域もあった。
エコノミストのロス・ガーノー氏は6日、「停電の規模から、東部と南西部の州をカバーする全国電力市場(NEM)のバックアップ機能が不十分だったと言える」と述べ、電力を復旧させるためのシステムに州民は毎年数百万ドルも支払っていると批判した。
今回の停電で、SA州が推奨している再生可能エネルギーに関して激しい政治的討論が行われている。強い嵐に見舞われた先月28日、防御措置として6機の風力発電機が停止された。メルボルンで7日、オーストラリア政府間評議会(COAG)の緊急エネルギー会議が開かれる。