【シドニー12日AAP】 オーストラリア国内で食肉用の牛の数が過去20年間で最も少なくなっていることが明らかになり、向こう2年間で牛肉の値段が高騰するとの見方が強まっている。過去3年間で約300万頭減少しているという。
最新の報告によるとQLD州とNSW州における食肉牛の減少が著しく、最大40%となっている。また食用として屠殺される牛の数が2017年は12万頭と、2006年と並ぶ低い水準となっている。国内の業界団体「ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア(MLA)」は、屠殺率の減少は来年以降の供給増加につながると説明している。
一方、牛肉の輸出量が24%減少したことについて、MLAのトマス氏は世界的な市場シェアの競争が激しくなっていることが主な要因と説明。冷凍肉が23%減少したのに対し、高値の冷蔵肉は12%の低下にとどまったと報告した。また牛の減少は家畜の輸出数にも影響を及ぼし、105万頭の減少につながったとしている。