【シドニー23日AAP】 NSW州政府は先立って、来年7月から予定されていたドッグレース禁止法案を覆し、業界の存続を認めた。この決定に反対する動物愛護団体らは、シドニーで大規模な抗議活動を行った。
23日午前、マーティン・プレイスで行われた抗議活動には、政治家や動物愛護家らなど最大で1000人が参加し、同法の再導入をベアード州首相に求めた。州グリーンズ(緑の党)のメーリーン・ファルキ議員は、「業界内で組織的にまん延した動物虐待の事実は、容認できない」と憤りを表した。3年前に保護施設からグレイハウンド犬2頭を引き取ったアディ・ガリミディさんによると、訓練士ですら、「生きた動物を餌に使うしか犬を走らせる方法はない」と話すという。
ベアード州首相は数か月にわたり、来年7月でドッグレースを廃止するとの意向を譲らなかったが、同首相に対する支持率が下がった直後に法案を覆す決定をした。これまで以上に厳しい規制の下、ドッグレース業界には最後のチャンスが与えられた。