【シドニー10日AAP】 オーストラリアのオンライン・フリーマーケット市場に、日本の通販大手の楽天が出資するシンガポール発フリマアプリ「カルーセル(Carousell)」が参入する。東南アジア各国を中心に、売りたい品物の写真を携帯電話で撮影してアップロードするだけという手軽さで人気を集めている。まずはメルボルンにオフィスを開設し、市場の動向を調査するという。
「カルーセル」は2012年に、当時シンガポールで大学生だったシウ・ルイ・クエック氏ら3人によって開発された。現在、4000万件の品物がリストアップされており、オーストラリアでもすでに100万件となっている。クエック氏は同アプリについて、「ビジネスを始めるつもりはなく、自分たちにとって使い勝手の良いものを作りたいと思ったのがきっかけ」と話した。
オーストラリアでは現在、電子商取引市場は拡大を続けており、コミュニケーション・メディア局の報告によると、今年6月だけで約800万人がオンライン上で何らかの取り引きを行っていた。また、2018年までにオーストラリアの電子商取引市場が、240億ドルの収入を見込めるまでに成長すると予想されている。