【キャンベラ19日AAP】 連邦政府は19日、中間経済・財政見通しを発表した。2021年に財政黒字に戻す計画に変更はなかったたため、現在のところはオーストラリアのトリプルAを維持できそうだ。
5月の予算案発表時に371億ドルだった財政赤字は365億ドルにわずかに改善されたが、2019/20年度でも財政赤字は100億ドルに上る見通し。政府債務も今会計年度の4960億ドルから、2019/20年度には6000億ドルに膨れ上がると予想され、利息支払いも年154億ドルから187億ドルに増加すると見積もられる。
モリソン連邦財務相は「労働党政権のように、財政黒字を約束して達成しないようなことはしない」と述べ、2021年の財政バランス達成に向けて進行中と断言した。
主要格付け機関であるスタンダード・アンド・プアーズ社は、オーストラリアのトリプルA評価に直接的な影響はないとしたうえで、2021年までに財政バランスを整えることができるかについては悲観的な見方を示した。
国内経済は2008~2009年の世界経済危機以降、最低のパフォーマンスを示した。これにより2016/17年度の国内経済成長予測は、前回予測時の2.5%から2%に下方修正された。