政治

「第二の先住民の盗まれた世代」を懸念 

【キャンベラ13日AAP】   ケビン・ラッド元連邦首相はオーストラリア国立大学での演説で、“第二の先住民の盗まれた世代”の可能性について警告した。13日は、同氏が盗まれた世代への公式な謝罪声明を発表して9年を記念する。

ラッド氏は、非常に多くの先住民の子どもが家族から引き離されていると懸念を示し、「第二の“盗まれた世代”があってはならない」と訴えた。家庭外保護下にある先住民の子どもの数は、2006年の6497人から2015年半ばには1万5432人に急増している。先住民の子どもについては先住民の福祉団体と協議を行い、家族から引き離す必要がある場合は、親戚間や先住民コミュニティ内で行われるのが最善とされる。

ターンブル連邦首相は14日、健康や雇用、教育など先住民と非先住民間の様々な格差改善に関する報告「Closing the Gap」を議会に提出予定。ラッド氏は、「新たな目標として先住民の子どもの配置先についても加える必要がある」と考える。同氏はまた、盗まれた世代への謝罪に関する団体(NAF)に10万ドルを寄付すると発表した。

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