【キャンベラ21日AAP】 5月1日より、国内の子宮頸がん検診(パップスメア)が変更される。2年に1度行うことが奨励された検査は5年に1度に、対象年齢も18歳以上から25歳以上に引き上げられる。
対象年齢や検査間隔の引き上げは子宮頸がんのリスクが高まるとして、今週、5万人以上が反対署名をターンブル連邦首相に提出した。
オーストラリア医師会(AMA)よると、政府の決定は節約目的ではなく、専門家の意見を聞いたうえでの判断だという。新検査は9割の子宮頸がんの原因であるヒト・パミローマ・ウイルス(HPV)を検出し、学生対象に行われているHPV予防接種プログラムを補完する。また、パップスメアで検出された異常を取り除く目的で、子宮頸部の小規模な手術が何万人もの女性に行われているが、これらの手術は早産やリスクを伴う妊娠、不妊問題に関連することもわかっている。
元婦人科腫瘍専門医のイアン・ハモンド教授は、「HPVは風邪のようなもので、性交経験のあるほとんどの女性が接触する」と説明する。若い女性では手術や治療なしで異常細胞が消えることがわかっており、治療に伴うリスクは子宮頸がんのリスクを大幅に上回るという。