【シドニー28日AAP】 チョコレート製造大手のキャドバリーは28日、親会社のスペイン食品大手モンデリーズが、欧州などで前日から被害が相次いでいたランサムウェア「Petya」の攻撃を受けたことを理由に、TAS州ホバート工場の業務を一時停止としたことが分かった。
オーストラリア製造業労働組合(AMWU)タスマニア支部のジョン・ショート書記長によると、従業員らは製造ラインが停止した27日午後9時30分ごろから、清掃業務を行っているといい、製造再開には数日かかる可能性もあるとしている。同工場には500人の従業員がおり、年間5万トンのチョコレートを製造している。
オーストラリアではこのほか、運輸大手TNTや、法律事務所DLAパイパーなども同ウイルスの被害を受けたもようで、専門家は今後さらに被害が拡大する可能性があるとしている。また、今年5月に世界で30万台のコンピューターに被害をもたらした「WannaCry」より攻略が難しいとの見方を示している。