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製紙工場でゴミ再生パイロット事業 VIC

【メルボルン6日AAP】  連邦政府およびVIC州政府がこのほど、日本製紙傘下のオーストラリアン・ペーパー(AP)が進める、廃棄物を工場で利用するエネルギーに変換する事業のパイロット事業に、500万ドルを拠出したことが分かった。同事業は同州ラトローブ・バレーのマリーベール製紙工場で行われ、雇用の創出や、温室効果ガスの削減につながると期待されている。

APが進める事業の費用総額は6億ドルとみられており、工場の建設が実現すれば800人の雇用が見込まれる。同地域ではヘーゼルウッド石炭火力発電所の閉鎖以降、雇用不足に苦しんでおり、APのピーター・ウィリアムズCEOは「メルボルン南東部で長く問題とされてきた、埋め立てゴミ処理地の問題の解決につながるだろう」と述べた。

マリーベール製紙工場では、製紙作業で必要となる蒸気を熱エネルギーを使って作り出しており、パイロット事業では、この熱を発生させるのに、家庭ゴミや産業廃棄物を利用するという。メルボルンとギップスランド地区から出される約65万トンの廃棄物が使われ、年間50万トンの炭素ガス削減につながると予想されている。また、パイロット事業は今後12か月をかけて行われ、費用総額は750万ドルと見積もられている。

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