【キャンベラ7日AAP】 オーストラリア国内から排出された温室効果ガスが、2016年12月までの1年間で、前年比1.4%増だったことが、最新の調査で明らかになった。電力業界や運輸業界における排出量は減少した一方、全体では増加する結果となっている。
排出量が増加したのは、漏えい排出ガスで6%増加した。このガスは製品の生産や加工過程、交通、化石燃料の貯蔵や分配の際、ガスや蒸気となって排出されるもので、新しい液化天然ガス(LNG)施設の稼働にともなう排出が主な原因となっている。
また、オーストラリアでは依然として電力生産が最大の温室効果ガスの排出原因となっており、2016年は0.3%減少したものの、全体では35%を占めている。オーストラリアの気候変動カウンシルは、排出量の増加は連邦政府にとって恥ずべきことだとして、今回で終わりとならないことは明らかとの見方を示し、「落胆すべき新たな高みに達しつつある」と非難した。