【シドニー12日AAP】 消費者団体チョイスは、住宅ローン仲介業者が消費者に最善のローンを提供していないとして、借り手の多くが不当にお金を騙し取られていると訴える。消費者に特定のローンを提供するよう、貸し手が仲介業者に支払う手数料が原因だとチョイスは主張。
チョイスは、返済可能額を超える金額のローンを借りるよう借り手に強要するなど、手数料目当てで悪質のローンを提供する仲介業者もいるとして、手数料の禁止を求めている。粗悪なローンを借りれば、生涯の返済期間を通して数万から数十万ドルも余分に借りることになる。チョイスはさらに、住宅ローンの手配のみでなく退職年金(スーパーアニュエーション)の財政アドバイスも行う仲介業者もあるとして、「脆弱なコミュニティや退職者を財政的に厳しい状況に陥れるべきでない」と訴えた。
先立ってオーストラリア証券投資委員会(ASIC)は3月、ローン仲介業者への報酬に対する調査報告を発表した。報告から、2015年にローン額1,750億ドルに対して貸し手が仲介業者に支払った手数料は14億2,000万ドル、ローン未払い額5,450億ドルに対する年間手数料も9億8,400万ドルであったとわかった。