【ACT26日】 毎年オーストラリアデーに合わせて発表される「今年のオーストラリア人」。2022 年は、車椅子テニス選手のディラン・オルコット氏(31)が受章した。
27日に全豪オープン決勝戦を控えるオルコット氏は、同章の62年の歴史の中で障がい者として初めて受章した。受章スピーチで同氏は「障がいは、私にとって起きた最良のことだ」と述べた。
生まれたときから障害を抱えるオルコット氏は、昔は自分のことを酷く嫌悪していたが、スポーツによって変わったという。4大大会で23回優勝し、昨年の全米オープン優勝では男子のテニス史上初めて、4大大会とオリンピックを制してゴールデン・スラムを獲得した。
今回の受章理由はテニスの功績だけでなく、障がい者の支援活動が大きい。2017年にディラン・オルコット・ファウンデーションを設立し、障害を持つオーストラリア人の奨学金や助成金を支援した。また、国内初かつ唯一のバリアフリーの音楽フェスティバル「アビリティフェスト」を設立した。メディアに現れる障がい者が少ないことを理由に、現在はテレビやラジオなど7つの番組でホストを務める。
他に、小学生時代から71歳の現在まで救急隊のボランティアを務めたバルマティ・デンプシーさんに「年長オーストラリア人」、路上生活者のための診療所「ストリートサイド・メディックス」を設立したダニエル・ノア医師に「若いオーストラリア人」、遠隔地でアルコール依存症に悩む人を多く支援する「ソーバー」のシャナ・ウェイン氏に「地元のヒーロー」が贈られた。
ソース: news.com.au – Tennis star Dylan Alcott named Australian of the Year