【QLD1日】 QLD州のマウント・アイザ市は先週、同市にあるカムウィール・ビラボン・キャンプ場(Camooweal Billabong Camping Site)を一時閉鎖すると発表した。先住民アボリジニの文化遺産を保護するためと説明しているが、毎年多くの観光客が訪れるキャンプ場の閉鎖に地元からは批判の声が上がっているようだ。
観光の目玉となっているキャンプ場が閉鎖されると、旅行者はカムウィールを通り過ぎてしまうと予想されることから、住民からは地元の商店にとって大きな痛手になるとして、懸念する声も上がっている。
住民の一人、サンディープ・クマールさんは、「毎年休暇の度に戻って来る旅行者もいて、燃料や食料品を購入してくれるが、キャンプ場が閉鎖されれば誰もここへは来なくなる」と不安を述べた。
一部の住民からは、先住民の声に耳を傾けて政治に反映させる「Voice to Parliament」が設置されたことで、似たような閉鎖が周辺地域でも行われるのではないかとの声も上がっている。VIC州では今年4月、人気のキャンプ場が先住民の遺産保護に懸念があるとして閉鎖されている。
マウント・アイザ市のダニエル・スレイド市長は決定について、先住民の文化的遺産を評価し保存の手続きを行うまで、一時的に閉鎖することが重要だとして住民らに理解を求めた。
ソース:abc.net.au-Locals outraged as popular outback tourist campsite closed to protect Aboriginal cultural heritage