【NSW2日】 セントラル・クイーンズランド大学が行った調査によると、有毒なアカカミアリ(Red Fire Ant)がQLD州南東部からNSW州に向かって、少しずつ南下している可能性が高いことが分かった。このまま南下が続くと2035年までにシドニー郊外に達し、農作物やインフラ、住宅への損害額が年間当たり12億ドルに達するとみられている。
アカカミアリは2001年にQLD州ブリスベンで初めて確認された後、ゴールドコーストまで少なくとも10か所で確認され、NSW州方面へ南下している恐れがあることが分かった。これを受け、連邦政府は撲滅プログラムに4億ドルを投資した。
セントラル・クイーンズランド大学の経済学者は、アカカミアリが年間当たり5~45キロメートルの速度で拡大した場合の経済的影響について調べた。拡大速度が年間当たり5キロメートルで前進した場合、2035年までにQLD州南部のダーリング・ダウンズ(Darling Downs)に到達する一方、年間当たり45キロメートルだった場合には、35年までにシドニー郊外のリバプール・プレーンズ(Liverpool Plains)まで達するとみられている。
アカカミアリが住宅まで到達した場合には、駆除剤を購入する必要が出てくるほか、ペットをアリから守るために獣医への支出も増加すると予想される。さらにアリが電気網の故障を招くことから、損害額も急増するとみられる。
ソース:news.com.au-Fire ants could reach Sydney’s outskirts by 2035 and cost $1.2 billion