【ACT21日】 オーストラリアの2023/24年度の経済成長率は0.9%にとどまり、豪準備銀行(RBA)による利上げが過剰だったとデロイト・アクセス・エコノミクスが21日に発行した報告書で懸念を示した。
デロイト・アクセス・エコノミクスのパートナーで報告書の著書の一人であるスティーブン・スミス氏は、インフレは主に供給側による問題が原因であり、中期のインフレ予想に上昇はみられないと指摘。インフレ抑制を目的としたRBAの利上げが過剰だったと懸念しており、7月初めに利上げを見送ったことは正しかったとの見解を示した。
さらにスミス氏は、「2025年のオーストラリアの一人当たりの経済活動は2021年とほぼ同じ水準になる」と述べ、個人の経済的な繁栄についても停滞するとの予想を示している。
デロイトは、オーストラリア国内の2023/24年の基調インフレ率を4.2%とし、2024/25年にRBAの目標とする2~3%まで回復すると予想している。基調インフレ率は、賃金水準や生産性上昇率などの経済活動の基礎的な条件によって決定される、長期的な物価上昇率を示す。
ソース:news.com.au-Grim prediction from major consultancy firm; economy to soften