【NSW30日】 NSW州シドニーの南東部ラペルーズ(La perouse)沖合で30日午前6時ごろ、男性二人が乗ったボートにクジラが衝突しボートが転覆した。男性二人は海に投げ出され、このうち一人は意識不明の状態で救助されたが、その後、死亡した。もう一人の男性は現場で手当を受け、病院へ搬送されたが容態は安定しているという。
NSW州警察によると、二人が乗っていたのは全長4.8メートルのランナバウト(Runabout)と呼ばれるボートで、海上の波の状態に適合したボートだったという。ただ、海に投げ出された後、男性たちが他のボートに発見されるまで約45分が経過していたとみられている。
NSW州警察のムンロ本部長代理は、「クジラがボートのすぐそばの水面に躍り出るといったことは起こり得る」との見解を示し、「悲劇的な事故だが予想がつかない事故ではない」と話した。
NSW州のカトリー警察相は、極めて悲劇的な事故だとして遺族に哀悼の意を述べるとともに、「海などの水中がいかに危険かを思い知らされる事故だった」と話した。
現在のところ、クジラがどの程度の大きさだったか、他にもクジラによるダメージを受けたボートがあったかについては明らかになっていない。
これから夏を迎え、海へ出かける機会も増えるが、当局は事故が起きた場合のリスクを最小限に抑えるため、常に救命胴衣の着用を心掛けるよう呼びかけている。
ソース:news.com.au-Man killed after boat struck by whale