【NSW6日】 ダウニングセンター地域裁判所は5日、航空大手カンタス航空に対し、新型コロナウイルスのパンデミック初期に中国路線の機材の清掃を中止するよう同僚に指示を与えた職員が解雇されたことは違法と判断し、同職員に25万ドルを支払うよう命じた。
カンタス空港のリフトトラック運転手だったテオ・セレメティディス氏は、新型コロナウイルスへの感染の危険性があるとし清掃を中止するよう指示。その後、カンタス航空は同氏を2020年2月に地上サービス部門から解任。その後、復職することなく解雇された。
デビッド・ラッセル判事は、「セレメティディス氏の言動を業務遂行への脅威とみなしたと捉えている」と述べ、解雇は差別的行為だったとの見解を示した。
カンタス航空は先週、解雇による経済的損失と屈辱感を味わわせたとして同氏に21万ドルを支払うことに同意している。
カンタス航空のホジキンソン弁護士は、同氏の解雇は「誤りだった」と認め同社も謝罪した。ただ、裁判にあたり参照する判例がこれまでになく、罰金額は最高50万ドルと主張していた。
一方、マシュー・モア検事は先に、カンタス航空は従業員の安全より自社の商業的利益を優先したとし、高額の罰金を支払うべきとの見解を示していた。
ソース:news.com.au-NSWQantas fined $250k for illegally standing down ground crew worker Theo Seremetidis during Covid