【ACT3日】 オーストラリアの6月の電気自動車(EV)販売台数は前年同期比13%減少し、過去数年続いてきた力強い成長の終りを迎えたとの見方が広がっている。特に、国内の中央地域で販売数が減少しているほか、電力を使って消費燃料を抑える手ごろなハイブリッド・ガソリン車(HV)に追い抜かれている。
統計によると今年上半期のEV販売台数は16%増加し、5万人以上がEVに乗り換えた。ただ、ショールームでは売れ筋のトヨタRAV4の供給が改善したことで、ハイブリッド車の販売台数が今年上半期に2倍以上に増加した。
一方、テスラは需要の鈍化と安価な中国製EVとの競争激化に直面。車両価格を数千ドル引き下げたにもかかわらず、テスラの6月の販売台数は3分の1以上落ち込み、累計販売台数は約10%減少した。
国内全体の自動車販売台数も6月は4%減と数か月ぶりに減少。生活費の圧迫が本格化してきたことを示す形となった。ただ、業界全体での販売台数は過去最高を約9%上回り、過去最多の販売台数を更新する勢いを維持している。
連邦自動車工業会のウェーバーCEOは、引き続き厳しい経済状況に直面する中、この結果は励みになると述べた。また、24年にはEV販売台数10万台という大きな目標を突破したいと語った。同CEOはまた、国内のEV台数が増加すれば充電インフラに圧力がかかるため、各州・準州政府は新たな充電施設を提供することに集中するとの見方を示した。
ソース:news.com.au-EV sales drop as hybrids surge