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カジノのスター システム不具合でポーキーなど停止

【ACT15日】   国内に3か所のカジノを持つスター・エンターテインメント・グループは、システムに不具合があるとしてポーキー(スロットマシン)などすべての電子賭博機器を停止した。影響は数百万ドルに及ぶと見積もられる。

スター・エンターテインメント・グループは15日午前8時35分、オーストラリア証券取引所(ASX)で「システムアップグレード後の試運転でパフォーマンスの問題が見つかった」と発表した。

13日午後10時からシドニー、ブリスベン、ゴールドコーストのカジノのすべての電子賭博機器が停止されていた。電子機器以外のテーブル賭博、レストラン、バー、エンターテインメントは通常営業を行う。電子賭博機器の再開の目途は立っていない。

この影響で15日朝の取引開始時、同グループの株価は2.5パーセント以上下落し、グループの時価総額14億5,000万ドルからおよそ4,000万ドルが失われた。

QLD州議会は今年初め、同州でのスターの営業に大きな欠陥があったとして、新たな規制を導入した。プレーヤーは身元と年齢の確認を受けた後にギャンブル用カードを取得し、プレー開始前にカードをスワイプまたはタッピングしなければならない。

NSW州でも、8月30日までにすべてのゲーム機をキャッシュレスにするよう義務付けられた。

悪い話続きのスター。2022年10月には、シドニーのカジノでマネーロンダリングが発生したとして、NSW州の独立カジノ委員会(NICC)に罰金1憶ドルを科された。さらに、VIP顧客に酒類を無料で提供し、1回の来店で24時間以上ギャンブルをさせるなど、顧客を搾取し続けたと明るみになった。

事業見通しも暗い。大金を賭ける人が減り、生活コスト上昇の影響もあって収益は減り続けている。先月24日、収益は16億5,000万ドルから16憶8,000万ドル減少する見通しと発表された。昨年度第4四半期のグループ収益は前四半期を4.3パーセント下回り、前年同時期比も3.3パーセント下回ると見積もられる。

スターは今年2月、「NSW州で2030年まで3,000人以上の雇用を確約する」と州政府と雇用保障合意を結んだ。従業員数が必要人数を下回れば、1四半期に1人下回るごとに州政府に2万5,000ドル支払わなければならない。ムーキー州財務相は「勤勉な従業員がスターの管理不行き届きの代償を支払う必要はない」「スターに直接雇用される従業員数千人だけでなく、非直接に雇用される数千人、さらにカジノに商品やサービスを届ける事業多数を守る」と話した

ソース:news.com.au – Star Entertainment Group shuts down all pokie machines after update sparks disruption

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