【NSW29日】 NSW州水道局は、発がん性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」が検出されたとして、メドロー・ダム(Medlow Dam)を閉鎖すると発表した。ダムからの供給はすでに遮断されている。
メドロー・ダムはペンリスから西へ約35キロメートルのメドロー・バス(Medlow Bath)とカイヤ(Kyah)の間に位置する。ダムはカスケード浄水場に供給していたが、周辺コミュニティに供給される水は飲んでも安全と発表している。
また調査の結果、ブルーマウンテンズ・ダム・ネットワークの中でPFASが検出されたのはメドロー・ダムだけとなっている。カスケード浄水場には4つのダムから水が供給されているが、これらのダムは今後継続してPFASのモニタリング対象となる見通しだ。
PFASは人工的に作られたもので環境の中で完全に分解されないため、「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれている。1950年代からカーペットの防汚・防水、焦げ付かない調理器具、紙のコーティング、化粧品、日焼け止め、消火用泡など様々な製品に使用されてきた。熱、汚れ、油脂、水に強いことから幅広い用途に使われてきたが、分解しにくいのが特徴で、精巣がんや腎臓がんのリスク上昇を指摘されている。
NSW州水道局は声明の中で、「調査の進ちょく状況や情報を地域住民に提供し、保健省と緊密に協力して飲料水の安全性を確保する」と説明した。
ソース:news.com.au-WaterNSW shuts Blue Mountains dam due to forever chemicals