【TAS5日】 創業120年以上の老舗チーズメーカー「キング・アイランド・デイリー(King Island Dairy)」は5日、2025年半ばをもって営業を終了することが分かった。親会社サプト(Saputo)が明らかにした。同社は10か月前に戦略的見直しを開始したが、買い手が見つからなかったことでブランドの閉鎖を決定した。
サプトのリアン・カッツ社長は、ブランドを第三者に売却することを含め、商業的かつ財務的な選択を検討してきたと説明。業界の変化や市場の状況を踏まえ、施設の閉鎖が最も現実的だったとし、決定は「軽いものではなかった」と述べた。
カッツ社長はさらに、「同社は100年近い歴史があり、手作りの特製チーズを製造するために設計された工場を持つユニークなブランドだ」、「過去5年間、タスマニアでの事業に4,000万ドル以上を投資してきた」と述べた。また、オーストラリア人にとって同社のブランドは「ノスタルジー」を感じるものだが、超競争的な食品業界で地位を維持するのに苦労したと語った。
サプトは2019年に同社を買収。閉鎖により58人の雇用に影響が出る見通しで、再就職の機会を出来る限り設けるとしている。
TAS州のロックリフ首相は閉鎖の決定は残念であり、州政府として労働者、酪農家、地域社会にただちに支援を提供すると述べた。
ソース:news.com.au-Iconic Australian cheese brand King Island Dairy closing down after 120 years