【NSW18日】 農業は、国内で温室効果ガスの排出量が3番目に大きい。新技術を使って家畜から排出されるガスの量を測定し、飼料を変更するなどの取り組みが始まっている。
NSW州で家畜から排出される温室ガスは、農業全体のおよそ70パーセントを占める。多くは牛、羊、ヤギの消化過程でげっぷによるもの。研究から、1頭の動物が1日200~500リットルのメタンガスを排出するとわかっており、95パーセントは口からのげっぷによる。
NSW州およびQLD州の5農場、さらに米国カンザス州の農場に、動物の呼気を検査する機械が置かれた。動物は糖蜜の匂いと味で検査機器に誘導され、体重と呼吸、げっぷを測定する。
先月、NSW州中西部カウラ近郊のジョン・ライトさんの農場に測定機器が導入された。「動物が排出するメタンガスは私たちのせいでないが、責任を持つべき」「排ガスに責任を持つ姿勢を示し、効率や生産性をあげられるのは良いことだ」「牛のサイズが大きいほどいいと考える業界関係者もいるが、体が大きければ排出するメタンガスの量も大きくなる」と話した。
同州の第一次産業省によると、飼料添加物の使用や遺伝子選択など家畜の管理戦略は排出ガスの削減に役立つ。排出ガスを減らす牧草に関する研究も行われている。
オーストラリアは2030年までに、メタンガスの排出30パーセント削減を目標とする。
ソース:abc.net.au – Cattle breathalyser captures burps to track emissions, battle climate change