【VIC4日】 雷雨などの気象条件により、VIC州では広範囲で重度の喘息が発症する「雷雨ぜんそく」の恐れがあることが、同州政府の新しい防災アプリVicEmergencyとウェブサイトの発表で分かった。VIC州では2016年11月にも雷雨ぜんそくが発生し、332人が急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と診断された。
VIC州では雷雨や急激な気温の変化により花粉の粒子が舞い上がり、さらに小さな粒子に分解され、肺の奥深くまで入り込むといった現象が起こることがある。
VIC州のアン・トーマス保健相は4日、「我々は今や世界をリードする気象予報システムを持っています」と述べ、すでに雷雨ぜんそくのシーズンは始まっており、花粉症や喘息に悩まされている人はかかりつけ医の診察を受け、万が一に備えて必要な薬を準備しておくことが重要だと話した。雷雨ぜんそくのシーズンは10月からクリスマスごろまで続くという。
VicEmergencyのアプリは喘息の危険度を予測し、色別で危険レベルを示すシステムになっている。4日は緑色で危険度は低かったが、トーマス保健相は最も危険レベルが高い日は「屋内にとどまる」ことを奨励した。
VIC州では2016年、州内で10人が雷雨ぜんそくで命を落とし、数千人が呼吸器障害に陥る事態となった。トーマス保健相は、「教訓から、VIC州ではどのような需要の急増にも対応できる医療体制を整備していることを、州民の皆さんに保証する」と述べた。
ソース:news.com.au-New VicEmergency app forecasts thunderstorm asthma risk