【ACT7日】 国内で20歳未満の労働は、“ジュニア“として最低賃金を満額で受け取れない。法的に18歳で成人と認められるのに不公平だとして、廃止を求める声が高まっている。
現行の法のもと、ジュニアの賃金設定がない業界以外は20歳未満の労働者は成人の賃金を受け取れない。小売業やファーストフード、薬局を含む75の業界賃金で、ジュニアの枠が設けられている。
全国の最低賃金は時給24ドル10セントまたは週915ドル90セント。18~20歳のジュニアは最低賃金の68.3~97.7パーセント受け取る。16~17歳は47.3~57.8パーセントに下がり、16歳未満は最低賃金のわずか36.8パーセントを受け取る。
国民の多くが、18歳以上のジュニアを廃止するよう求める。18歳は選挙権を持ち、飲酒も許され、賃金以外で21歳までできないことはない。多くの人が、年齢でなく経験で賃金を決めるべきと考える。18歳未満に関しては、監督やトレーニングが必要なケースが多いことからジュニアの賃金を支持する人が多い。
店舗・流通及び関連従業員協会(SDA)は今年、小売業、ファーストフード、薬局業のアワードから18歳以上のジュニア賃金を無くすようフェアワーク委員会に要請した。SDAはさらに、16歳の賃金率を最低賃金の50パーセントに、17歳は75パーセントに引き上げるよう求める。
オーストラリア労働組合評議会(ACTU)も、ジュニア賃金は差別的としてこれを支持する。ACTUのマクマナス会長は「若い世代は家賃や食糧品の買い物で割引を受けることはないのに、賃金だけ少ないのはおかしい」「18歳は大人と同じ社会的・法的責任を持つ。同じ最低賃金を受けとるべき」と話した。
一方、ジュニア賃金の廃止は企業が若い人を雇用するインセンティブを無くし、若い世代が最初の仕事につくのが難しくなると懸念する声もある。
オーストラリア商工会議所(ACCI)も、「若い世代の失業率は9.8パーセントで一般世代より高い。ジュニア賃金の廃止はすでに厳しい状況の企業を潰す」と反対した。
ソース:news.com.au – Growing call for Australia to introduce big change to junior pay rates