【ACT9日】 インスタントコーヒーブランドの世界第2位のMocconaがオーストラリアのコーヒー会社を相手取り、インスタントコーヒーのガラス瓶のデザインを巡り裁判となった事件に、連邦裁判所が判決を下した。
インスタント・コーヒーブランドのMocconaを製造するアメリカ・オランダのジェイコブス・ダウエグバーツ(JDE)は、Vittoriaのコーヒー製造会社カンタレラ・ブラザーズを、同社の象徴的なガラス瓶のデザインをMocconaの製品と間違われる可能性がある「誤解を招く欺瞞行為」として訴えていた。両社とも400gのガラス瓶を使用し、全国のスーパーマーケットでフリーズドライのインスタントコーヒーを販売している。
連邦裁判所の判決で、ウィーラーハン裁判長は、Vittoriaのガラス瓶が著作権侵害しているという主張は立証されていないとし、JDEの訴えを棄却した。同裁判長は、Mocconaの瓶は「蓋部分は厚みがあり、胴体はどっしりとしており、ショルダー部分はなだらかに傾斜している」とし、一方Vittoriaは「高さがあり、ネック部分は平たくなっており、蓋も飾り気のない厚みの薄いデザインになっている」と位置付けられ、両社のガラス瓶は、JDEが主張していた問題の一つである「消費者が混乱する」という現実的な危険性はないと説明している。
Mocconaブランドのインスタントコーヒーは、オーストラリアで1960年から販売されている。Vittoria社がガラス瓶のインスタントコーヒーの販売を開始したのは、新型コロナウィルスが感染拡大した2021年からだった。判決に対し、Vittoria社は「当社の製品は長年に渡りJDEが独占していた400グラム市場において公正な競争を提供している。競争が激化することで、オーストラリアの消費者にとっては商品が手頃な値段になることを意味している」と述べている。一方JDEは、連邦裁判所の判決に「失望した」とコメントし、今回の決定を慎重に検討していると述べた。
ソース:news.com.au -Aussie coffee brand Vittoria sued over glass jar similarities to American-Dutch coffee giant Moccona