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トランプ氏勝利による貿易摩擦影響を警告 連邦財務相

【ACT11日】   先週のアメリカ大統領選挙で勝利したドナルド・トランプ氏は、中国を筆頭に外国からの輸入製品に大きな関税を課すと発表した。オーストラリアも、世界の貿易紛争の影響を避けられないと予想される。

トランプ氏は、米国の製造業界の新世代を先導する目的で、外国からの輸入製品すべてに最大20パーセントの関税、さらに、欧米に対する主要脅威とされる中国からの製品に最大100パーセントの関税を課すと示唆した。

連邦財務省は先週、米国への輸出製品すべてに関税がかけられた状況をモデル化した。一方、独立したモデリングから、関税の引き上げによって米国内の消費者への負担は最大で800憶ドルに上ると提示された。

チャルマーズ財務相は11日夜、オーストラリア国際問題研究所(AIIA)主催の夕食会で、米大統領選挙後の経済見通しについて演説予定だ。同氏は「トランプ氏が計画するモデリングに基づき、国内生産は若干減少し、物価圧力の上昇が予想される」「世界的な影響はより大きいと考えられ、貿易摩擦激化の影響はオーストラリアも避けられないだろう」と話すとみられる。

同氏は長期に渡り、「世界的に厳しい経済状況が、国内経済に大きな影響を与えている」と訴えてきた。中国の経済活動のおよそ3分の2を占める建設業と不動産セクターの落ち込みにより、鉄鋼の需要が緩やかになったのを受けて、鉄鉱石の価格は昨年下落し、2025/26年度も390憶ドル減少すると予想される。

チャルマーズ氏はまた、ラッド駐米オーストラリア大使を称賛する予定だ。元連邦首相のラッド氏は過去にトランプ氏を度々批判しており、「トランプ氏の大統領返り咲きの際に、駐米大使の任務が遂行できないのでは」と懸念の声が上がっている。

ソース:news.com.au – Chalmers warns Australia ‘wouldn’t be immune’ from trade tension fallout after Trump wins election

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