ブリスベーン - 国立心臓基金は、高コレステロールを含む卵を心臓病に影響のない食べ物として承認した。
検査プログラムのマネージャーで、栄養士の資格を持つスーザン・アンダーソン氏によると、近年の研究で、卵の栄養を重視する風潮が戻りつつあるという。
「数年前に問題視されていたのは、卵がもつ食事性コレステロールだったが、現在はそれほど問題とはなっていない。むしろ今問題となっているのは、飽和脂肪を減少させる必要があることが検査結果で明らかとなったことである。これが心臓病の主要因であり、その点からみて、卵に含まれる飽和脂肪量はたった1.5グラムなのだ。」という。
アメリカの栄養生物学者で、卵栄養センターのドン・マクナムラ氏は、数々の研究結果から、食事性コレステロールと心臓病を引き起こす原因に、関連性はまったくないことが判明していると語る。
「バター、脂肪分の多い肉、アイスクリームなどの食べ物に含まれる飽和脂肪が主な原因となり、血中コレステロールに影響を及ぼすことはご存知だろう。」と同氏はインタビューで話した。
食べ物に含まれるコレステロールが血中のコレステロールに等しいという考えが以前は普及していたが、今日ではもっと複雑な構造をしている。
遺伝的要素、体重などの身体的要素がその大きな原因の一つであり、食事における最大の要因は、食べ物に含まれる飽和脂肪の量であるという。
同氏によると、卵を摂取しない人は、手に入れやすい高質のプロテイン、脳の機能にとって重要なコリンといった必須栄養素を取り損ねているという。また、高齢者といった栄養が欠如しやすい人や、栄養がある食べ物を摂取することが難しい人には特に、卵は最適な食べ物だろうと語った。