中国がオーストラリアでのウラン採掘と鉱山経営への参入を考えていることが17日、Age紙によって報じられた。
今年2月に北京で行われたある会談で中国政府が豪政府関係者に対しウラン採掘に参入できるかどうかを打診。その時点では、豪連邦政府レベルでの規制はないが、各州政府はウラン採掘の拡大と新規参入に反対していることが中国側に伝えられた。
別の会談では中国側から原子物理学技術の共同開発の提案もあったという。
今年8月、ダウナー外務大臣はウラン輸出に関して中国と交渉中であることを明らかにした。オーストラリア政府は保護措置協定を中国側に提示、現在返答を待っている状態だという。
オーストラリアは世界の40%のウランを保有し、国内には3ケ所のウラン鉱山がある。昨年は9648トンのウランが採掘され、39%がアメリカ、25%が日本とヨーロッパにそれぞれ、10%が韓国、1%がカナダに輸出された。
原子物理学の権威ブロンスキー教授は、中国はオーストラリア産ウランを原子力発電だけでなく、軍事的にも使用できると示唆している。