シドニー22日ーNSW州人種差別反対委員会のステファン・カークヤシャルン会長は、シドニーで発生した人種間の対立に起因する暴動により、人種差別への苦情が増加する中、中東系とみられる人々に対する店や職場での迷惑行為が頻発していると語った。
同委員会は、12月12日以来、42件の人種差別に関する苦情報告を受けている。苦情の中には、ホリデイ中に家を借りようとした女性がレバノン人であるという理由で断られたり、ベースボールキャップを被っていた男性がレストランに入ると、帽子をとるように言われ、レバノン人であると知ると、同様の理由で退去を要求されたりするなど、人権を侵害するような深刻なものもある。
同会長は、人種的背景によって人を判断し態度を変えたり、人種的憎悪を公に促したり、公共の場で侮辱したり嘲笑したりすることは違法であると強調。また、同委員会は人種差別を理由とした苦情を書面にて受け取った場合、その件について何らかの処置をとる可能性はあるという。