キャンベラ2日ーウラン使用による環境と安全面における懸念にも関わらず、原子力保障措置協定に調印する予定の中国に対し、オーストラリアはウランの輸出を開始する見通し。中国温家宝首相は2日夜、キャンベラに到着。同中国首相は3日、ジョン・ハワード豪首相と会談を行い、原子力保障措置協定に調印する予定。
両国は昨年8月より、中国がオーストラリアのウランを購入する道を模索してきた。ハワード首相は、「今まで我々が適用してきた原子力保障措置協定は非常に厳密もので、同協定に調印し、世界にその表明をしない国にはウランを輸出しない」と10ネットワークに語った。
一方、環境保護団体は、このウランの売買計画に懸念を示している。オーストラリア自然保護団体(ACF)は、中国へ輸出されるウランは、同国の兵器開発プログラムに流用され、今後、原子力保障措置協定に多大なリスクを生むことになると、語る。また、これにより、周辺地域の安全性が脅威にさらされ、放射線廃棄物に関わる新しい危険性が発生する可能性がると、警鐘を鳴らす。