キャンベラ18日ーテロ専門家によると、オーストラリアには最低50名のテロ容疑者が潜伏しているという。
英国情報局保安部(MI5)が、2005年7月に発生したロンドン地下鉄テロ事件後に実施したテロ脅威の監査で、英国では推定400名の国際テロ組織アルカイダのテロ容疑者が存在していることが発覚した。またその400名のうち、40名から60名がテロ攻撃を実行する意志と能力を有した訓練を受けたテロ容疑者であるとことが判明。
オーストラリア国立大学テロ専門家のクリーブ・ウィリアム氏によると、英国と同様の調査を実施したところ、オーストラリアに潜伏するテロ容疑者の数は推定50名だという見解に至ったという。一方、最新の報告書によると、2004年から2005年にかけて取り調べを受けたテロ容疑者はわずか10名。ウィリアム博士は、50名ほどのテロ容疑者を継続して監視することは物理的に不可能であるため、テロ容疑者の数が増加することで、オーストラリア安全保障情報機構(ASIO)のようなスパイ機関では問題が生じると語る。したがって、新反テロリズム法のもとで可能となった警察や情報機関によるテロ容疑者の追跡管理が必要となる。