[メルボルン9日] メルボルンのビクトリア州裁判所で、性奴隷所持の容疑でオーストラリア初の有罪評決(禁固10年)が下された。
売春宿を経営するWei Tang(ウェイ・タン)容疑者44歳は、性奴隷所持と給与の未払いで起訴されていた。8週間の審理中、5名のタイ人売春婦達は、最終的には合法的に働けるようになると言われ、不法なビザ取得によりオーストラリアに密入国してきたと証言した。
しかし、4万千ドルの借金を負わされ、女性達はタン容疑者が経営する、メルボルン内北部、Fitzroy(フィッツロイ)、 Brunswick (ブランシュヴァイク)通りにある売春宿Club 417で、2002年8月から2003年の5月までの間、無給で週6日、900名の客の相手をさせられた。週7日働いた場合のみ、50ドルのポケットマネーを受け取ることができたという。
女性達は移民局への通報を恐れながら、現金、パスポート、友人も持たず、英語も満足に話せない状態で毎日を過ごしていた。
タン容疑者は1999年に連邦奴隷廃止法が施行後起訴された最初の容疑者の一人で、初の有罪者となった。タン容疑者自身は1998年、中国よりオーストラリアに移住してきたという。