[メルボルン18日]小売業界の巨人Coles Myer(コールス・マイヤー)の買収話が突如沸き上がり、従業員の大量解雇や、海外への資金流出が懸念されている。
同社の買い手候補に海外のバイヤーが挙がっており、ビクトリア州のサービス業組合はそれによって仕事が削減されるなど、雇用者20万人への影響を危惧。
海外資本によるオーストラリアブランドの買収を防ぐため、小売り事業をはじめた実業家のDick Smith(ディック・スミス)氏もABCのインタビューに、「海外の買い手達はすぐにスタッフのリストラをはじめるだろう」と示唆している。
買い手候補者についての詳細はまだ明らかにされていない。
グリーン党はオーストラリア経済に与えるインパクトは大きいとし、政府に海外資本による買収防止措置をとるよう要求した。
しかし、コールス・マイヤーの元CEO、Peter Bartles(ピーター・バートルズ)氏は同社が新たなビジネスの可能性を考え、方向転換をするのは当然で、それによって顧客に対してはよりよりサービス提供、雇用者に対しては労働条件の改善が実現できるのではと別の見方を示した。