シドニー29日-専門家は、オーストラリアの病院で発生している医療ミスを予防するための対策に多額の投資がされてきたにもかかわらず、病院での致命的な医療ミスの件数は、おそらく過去10年間で変わっていないとした。
10年前の調査によると、医療ミスが原因で毎年1万8000人が死亡し、5万人が負傷している。専門家は、この数値は現在も同じだと考えると語った。同調査で、患者の16%が治療中の有害反応に苦しみ、その半分のケースが予防可能であり、10%がその結果後遺症が残る、あるいは死亡に至ることが分かった。
ウィルソン博士は、国家や州の正式な数値が公表されていないので、医療制度に改善が見られたかどうかは確認されていないとした。
病院の医療ミスが原因で母親を失った女性が設立したMedical Error Action Groupでは、1万7000もの家族を支援してきた。家族が求めるのは、医療ミスの真相だけなのだが、その真相を得るために法的処置をとらざるを得ないときがよくある。