シドニー7日-今年の6月にタイを出航する前からさまざまな議論を巻き起こし、パースの北西2750kmにあるインド洋のCocos Islands(ココス諸島)で検疫を受けていた8頭のアジアゾウが、主な検疫検査をパスした。
雌ゾウ4頭と雄ゾウ1頭はシドニーのタロンガ動物園に、残りの3頭はメルボルン動物園に送られる予定。タロンガ動物園のスポークスマンは、同動物園に来る予定のPornthip(ポーンティップ)、 Pak Boon(パク・ブーン)、 Tang Mo(タン・モー)、Tong Dee(トン・ディー)と Gung(グン)が無事に感染症の検疫チェックをパスしたと報告。あとは、Australian Quarantine and Inspection Service(アクイス:オーストラリア検疫検査局)が要請する最終ヘルスチェックを受けるだけとなった。Bob Debus(ボブ・デーブス)NSW州環境大臣によれば、ゾウ達は南の島での滞在を非常に楽しんでいるということ。
オーストラリア政府と動物保護グループ間では長い法的争議が続き、ゾウの生活環境レベルを一定に保つこと等を約束することで今年の2月に合意に至ったが、6月、反対派の妨害により、ゾウの出国は予定よりさらに遅れた。またAnimal Liberation NSW(動物解放NSW)は先月、シドニー動物園によるゾウ5頭の劣悪飼育をやめさせる命令を出すよう最高裁判所に求めた。
一方、タイとオーストラリア当局は、ゾウがタイ各地の異なる飼育者から集められていることを強調。オーストラリアでは初の試みとなる、ゾウの地域繁殖を目指す。