キャンベラ14日-オーストラリアのアイコンであるカンタス航空が14日、プライベート・エクイティ合弁会社のAirline Partners Australia(エアライン・パートナー・オーストラリア)に一株5ドル60セントで買収された。
来年初頭に、この買収が豪政府と株主会議で認可された場合、カンタス航空は公営企業として11年間上場してきたオーストラリア株式市場(ASX)から姿を消すこととなる。
連邦政府と労働組合は、カンタスを買収した合弁会社が、短期間での利益追求のために人員削減を行わないようにと警告した。カンタス航空は、買収劇によって高まる様々な懸念に対し、買収後も、カンタス航空株式の大部分はオーストラリア人によって所有されることになり、オーストラリア人が中心となって経営されていくことに変わりはないと述べ、地方都市への便数の減少や整備部門を国外へ移す計画はないと語った。
現行法では、カンタス航空の外国資本率は合計49%までと規制されており、個々の外国資本会社が取得できる最大資本率は25%までとなっている。買収後も、カンタス航空は60%以上が国内資本となる予定。
Geoff Dixon(ジェフ・ディクソン)カンタス航空CEOは、この買収劇による航空運賃値上げの可能性を否定した。