メルボルン30日-Kevin Rudd(ケビン・ラッド)野党労働党党首は30日、世界遺産に指定されているグレートバリアリーフが地球温暖化によって今後20年以内に死滅する可能性が指摘されたことを受け、与党政府の気候変動問題への対処の遅さを激しく非難した。
気候変動問題政府間委員会(IPCC) によって作成された極秘の報告書草案で、グレートバリアリーフが数十年以内に実質的に絶滅すると警告が出されたことによって、グリーンピースと民主党も早急な対策を打つことを要求している。
IPCCの報告書によると、珊瑚礁の白化現象はより暖かくなり、より酸性度の高くなると予測される海水の為にに2030年までには毎年起こる現象となるだろうと予想されている。
重度の白化現象が起きた場合、珊瑚が回復するのに最低10年間はかかるといわれるが、平均3度づつの海水温度上昇が予想されている為、バリアリーフの幾つかは死滅するものと考えられている。
グレートバリアリーフは、オーストラリア経済に年間58億ドルの収益をもたらす国のアイコンであり、このリーフを保護する為に経済界リーダー達への援助金の寄付が呼びかけられている。