パース12日ー調査の結果、オーストラリアの先住民は38時間ごとにアルコールが原因で死亡していることが判明した。アルコールが原因で死亡した先住民の平均年齢は約35歳。死亡理由は主に男性が自殺、女性がアルコール依存症に起因する肝硬変だった。
National Drug Research Institute (NDRI:国家薬物研究委員会)の先住民研究のチームリーダー、Dennis Gray(デニス・グレイ)氏によると、2000年から2004年にアルコールが原因で死亡した先住民数は1145人。同氏は、先住民と非先住民の間の医療制度の平等化の実施には長期間を要すると語った。また、シニア研究員のTanya Chikritzhs(タンニャ・チクリツフ)氏は、25歳ほどの若い先住民の女性らが大量飲酒の結果脳卒中を引き起こし死に至っている例もあり、衝撃を受けていると語った。チクリツフ氏は「アルコールは先住民の生活にさまざまな影響を及ぼす。政府はこの状況を認識し、事態の改善へ向けて地域レベルで取り組まなければならない。」と語った。