シドニー14日‐オーストラリア人ジャーナリストBen Hills(ベン・ヒルズ)氏が、日本の皇太子妃雅子さまに関して書いた新作著書”Prisoner of the Chrysanthemum Throne(皇室の囚人)”が、日本とオーストラリアの外交問題へと発達してしまったようだ。
4ヶ月前にオーストラリアで出版された同書に対し、キャンベラの日本大使館からヒルズ氏と同書の出版会社Random House Australia(ランダムハウス・オーストラリア)宛に、同書を侮辱的なものだと激しく批判した内容の手紙が届けられた。
14日、ヒルズ氏はABCラジオ局とのインタビューで、「日本側からの手紙には、同書が愛子さまの出生や皇太子妃雅子さまの健康状態に関して、軽蔑的な表現と、歪曲された事実、批判的な主張を綴っていると非難し、延々と激しい批判が書かれていた」と語った。
本の中でヒルズ氏は、雅子さまがうつ病を患っており、愛子さまを受胎するためにIVF(体外受精)の治療を受けていたと書いており、雅子さまのIVF治療を受けていたことは日本国外では広く報道されていたが、日本のマスコミには報道されていなかったと語った。
同書はオーストラリアで出版されて間もなく米国で出版され、3月初旬には講談社から日本語版が出版される予定。日本政府はヒルズ氏に陳謝と文章の訂正を要求しているが、ヒルズ氏は謝るつもりはなく、日本での出版を中止するつもりもないと語った。
皇太子妃となった小山田雅子さまは、ハーバード大学とオクスフォード大学を卒業した数ヶ国語を話す才女で、同世代のなかで最も優秀な人材と言われていたが、1993年に皇太子徳仁内親王と結婚するために有望視されていた外交のキャリアを離れた。